お部屋を借りるときには、家賃保証会社の利用が必須という物件が増えました。
- そもそも家賃保証会社って、なに?
- 家賃保証料ってこんなに高いの?
- 審査ってどんなもの?
- 家賃を滞納したら、どうなるの?
などなど。
この記事では、家賃保証会社に関する、よくある疑問について、解説します。
賃貸申込のとき
家賃保証会社ってなに?
家賃保証会社の仕組みとは、
- 借主と家賃保証会社が、家賃保証の契約をする
- 借主が滞納したら、家賃保証会社が立て替えて、貸主に家賃を支払う
- 立て替えた家賃を、家賃保証会社が借主に請求する
家賃を立て替えるだけなので、借主にとって、家賃を支払う先が変わるだけです。
つまり、貸主にとってメリットが大きい仕組みです。
家賃保証会社って利用しないとだめ?
貸主が掲示した募集条件であれば、必須です。
ただし、例外もあります。
それは、上場会社・大企業の社員が、希望する部屋を法人契約で借りる場合です。
個人契約と違い、上場会社・大企業との法人契約は、信用度がはるかに高いので、家賃保証会社の利用は免除されます。
家賃保証会社ってどこでもいいの?
国土交通省に登録した家賃保証会が望ましいです。
家賃保証と言う仕組みは、まだ歴史が浅く、規制のない業界でした。
そのため、借主に対して、家賃保証会社がヤクザまがいの滞納家賃の取り立てをするトラブルが多発し、問題となったのです。
そこで、2017年10月、一定の要件を満たす家賃保証会社は、任意で国に登録することが可能となる制度が設けられました。
これにより、業者として一定の信頼性が担保されました。
登録事業者の一覧(リンク元:国土交通省)
家賃保証会社の案内を受けた時、つぎの二つが重要です。
- 登録事業者かどうかを確認する
- 登録事業者でなければ、他の家賃保証会社(登録事業者)が利用できないか相談する
家賃保証会社は、貸主・管理会社・仲介会社のいずれかが提携した上で、借主に案内されます。
提携は1社とは限らず、複数と提携していることが多いです。
もし、登録事業者でなければ、別の会社が無いか確認しましょう。
家賃保証料の費用は?
一般的な費用は、
- 初回保証料(賃貸借契約時):賃料(共益費など含む)の約30~60%相当
- 年間保証委託料(更新料とも言う):1万円程度/年
年間保証委託料が無いプランもありますが、初回保証料がより高くなります。
家賃保証会社によって、保証プラン・料金は異なります。
家賃保証会社の審査はどんなもの?
各家賃保証会社の制定申込書に、物件内容、個人情報などを記入して提出するだけです。
審査は、概ね1日~2日程度で、結果が判明します。
審査は、各会社独自の信用情報や、家賃保証会社が加盟する業界団体の信用情報を利用します。
そのため、滞納履歴があると、業界団体に属する他の会社の審査も落ちる可能性があります。
入居中のとき
家賃の支払いを遅延したら、どうなる?
二つの場合があります。
家賃の収納代行もする家賃保証会社の場合
口座振替日に残高不足の場合、自動的に立替えが発生します。
収納代行が無い家賃保証会社の場合
- 貸主・管理会社が、電話・書面にて督促します
- それでも支払わない場合、貸主・管理会社が、家賃保証会社へ立替えを請求します
なお、立替えが発生した場合、家賃保証会社によっては、手数料を借主から徴収します。
注意しましょう。
滞納が続くと、どうなる?
家賃滞納が3ヶ月続くと、家賃保証会社が、貸主に代わって建物明渡訴訟を起こします。
なぜ滞納3ヶ月かと言うと、過去の判例での実績があるからです。
家賃保証会社としては、滞納家賃を回収できなければ損失です。
立替金額を膨らむと、そのリスクが増大するため、3ヶ月を目途に訴訟の準備に入ります。
その後、約9か月程度で裁判は決着し、強制執行により追い出されます。
さいごに
家賃保証会社は、貸主に大きなメリットがある仕組みです。
借主が家賃保証料を負担しているのに、不公平を感じるかもしれません。
ただ家賃保証会社を利用すれば、借主は連帯保証人を差し入れる必要がなくなる場合が多く、その点はメリットと言えるでしょう。